第1章

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アタシ。 常々思うんだけども。 どうしてアタシ達の類いって、男の方が綺麗なのかしら。 忌々しくてたまらないんだけど。 燃えるような朱。 滑らかで目が冴えるような瑠璃。 輝きと落ち着きをあわせ持つ深翠。 そして、長く堂々たる飾り羽。 美しい。 美しいわ。 なのに、よ。 女のアタシがこうも地味な作りなのは何故なの? 何の嫌がらせなの? 女はね、輝いてこそ女なのよ。 誰よ、こんな茶づくめのずんぐりむっくりにした奴ぁ。 ううん、でもいいの。 アタシは負けないから。 だって、アタシ、いい女だもの。 いい女だもの。(大事なことだから2回)
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