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でも、と。
目を開いて暗闇を見据える。
「そんな事知るかよ。未来なんて分かんねーだろ、経験した時に考えりゃいい話だ。
先が怖くて逃げてたら、登校日が嫌で月曜から逃げてたら、いつまでもジャンプが読めないだろうが!」
説教じみた言葉に反抗したかっただけかも知れない。それでも俺は叫んでいた。
『ふむ……流石―――――よ』
「え…………?」
呟くように言われた言葉は聞き取れなかった。
『ならば、その気持ち試してみよ。儘ならぬ人生で、死んだ方がマシだったと思う事もあるであろう……しかし、今の言葉を忘れるでないぞ。
――行け!仮初めの友情努力勝利で何が出来るのか、見届けてやろう』
途端、暗闇だった世界に光が溢れ俺は思わず目を瞑った。
攻撃的な光の洪水の中、
『貴様には力を授ける。いつか―――――楽しみに――……』
そんな台詞が聞こえたが、意味を考える前に俺は意識を失った。
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