テーブルの下

13/36
前へ
/36ページ
次へ
「ちょっと里奈に見てもらいたいもんがあってさー。ちょこっとだけ、寄り道していい?」  弥生がお願いってな感じで両手を合わせてきた。 え、でも、、、。 祥の姿を慌てて探す。 「また月曜日にねー」 他の人たちに手を振られる。 店の出口で見回してみたが、祥の姿はもうどこにもない。 もたもたしている間に、2次会へ行っちゃったのかな。 じゃあさっきの指文字は何だったの? 文字だと思ったのは、勘違いだったのかな。 それにしても、さっさといなくなっちゃうなんて。 私のことなんか、気にしてないのかな、、、。 顔を見るのも久しぶりなのに。 あんなヘンないたずらしてきたくせに。 急激に気持ちが落ちそうになる。 「里奈?」 弥生が怪訝そうな顔で確認してきた。 「あ、うん、いいよ。少しなら」 「よかったー、ありがと。じゃ、さっそく行こ?」
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

115人が本棚に入れています
本棚に追加