テーブルの下

7/36

112人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ
ぱくぱくぱく。 うーん牡蠣もおいしいし、イカにはこの酢醤油のだしがよく合う。 シーフード、大好き。 で。 相変わらず祥はこっちを見てくれない。 フンだ。 隣に座っているくせにそこまで露骨に私を避けてると、かえって怪しいんじゃない? 相変わらずテーブルの下に隠れるように置かれた、彼の左手をチラチラ見てしまう。 「きゃ!」 テーブルの反対側、左斜め前に座ってた女の子が、うっかりグラスを倒してしまった。 茶色の液体がこちらへ猛突進してくる。 「あーあーあー」 まずいわ! 焦って手元にあったバッグの中にあるはずのティッシュのケースを探す。 「これ使っ、」 左腕を伸ばしてその子にティッシュを渡そうとしたら。 えっ!?
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

112人が本棚に入れています
本棚に追加