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「なあアキ、今日は帰りどうするんだ?」
今日はテスト前だから、部活はないはずだ。
オレは帰宅部だから関係ないけど。
文学大好き少年の太宰は、部活には入らず図書委員をやっている。
放課後は大概図書室に生息しているんじゃないだろうか。
対して芥川はと言うと、その高身長を活かし……活かし…ているのかは分からないけれど、剣道部で汗を流している。
色白美人な太宰に浅黒く男らしい芥川の二人は、入学式の時から目立っていた。
周りがみんなソワソワしてるの分かったし。
でも、誰も声をかける奴はいなくて、すっげぇ気になってたオレから声をかけたんだよな。
誰とでもすぐに仲良くなれるのが、オレの特技だ。
話してみたら強くて怖そうな外見とは違い穏やかな芥川と、初対面でいきなり毒を吐いた太宰に驚いたんだっけ。
それから、三人同じクラスだって分かって、つるむようになった。
太宰の毒舌も、慣れたら可愛いもんだしな。
ああ言うの、何て言うんだっけ。
ええと。
前に兄ちゃんに聞いたんだけど。
そうそう、つんでれ!ってヤツだな。
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