第1章

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あれ? 太宰が動かなくなったぞ。 この隙に逃げろってことなのか? いや、でもオレ来たばっかだし。 困ったな。 「だ、太宰くん…?」 ここは、勇気を出して声をかけた方がいいのかな。 怖いけど。 太宰怖いけど!! 目の前でパタパタと手を振ってみる。 まだ動かない。 ぷっ。面白れーな、これ。 「芥川~。お前が触ったりするから、太宰動かなくなったじゃん~。どうすんのさ~」 振り返りながら芥川に文句を言うと、柔らかい視線で太宰を見ていた。 おう。イケメン様がいる。 「夏目、大丈夫だよ。ね?アキ」 何を根拠に、って言おうとしたら、太宰が動き出した。
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