第1章

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みるみる間に真っ赤になった太宰は、そのままプイッと窓の方を向いてしまった。 おいおい、大丈夫なの?これ。 オレ、許して貰えたんだろうか。 「だ、太宰くん…?何か、ごめんな?」 一応、もう一度謝っておこう。 何で怒らせたのかが、分からないままだけど、多分オレが悪いに違いない。 「理由もなく謝るな」 太宰が窓に向かって呟く。 うっ。バレた! 「アキ、ちゃんと話せって言っただろ?」 芥川には太宰が何で怒っているのかが、分かっているんだな。 すげぇなぁ。 やっぱ、付き合いの長さかな? 「別に、話すことなんて無い」 太宰は窓を向いたままだ。 はぁ。また一ヶ月コースになるんだろうか。
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