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オレが口を開こうとした瞬間、芥川が右腕をポンポンと軽く叩く。
それから、じっと視線を合わせてきた。
ちっ。察知されたか。
流石だな、芥川。
太宰は機嫌を損ねると物凄く面倒くさい。
幼馴染みで、ルームメイトのお前からしたら、後のフォローが大変だよな。
どうせオレ、やりっ放しだし。
分かってる。
分かってるけど、オレだってたまには太宰にぎゃふんと言わせたいんだよ。
あのお綺麗な顔が、悔しさに歪むところが見たいんだよおお!!
芥川が静かに首を振っている。
ちぇ。分かったよ。
太宰からかうのは、ヤメだヤメ!
オレの考えている事が分かったのか、芥川はもう一度ポンと右腕を叩いた。
そして、太宰にやんわりと声をかけている。
この二人、本当仲良いよな。
まっ、オレもだけどさ。
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