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キッチンからリビングをチラ見してると、白衣と聴診器を手にしたタケシ先生が、下から戻って来てソファに座った。ワクワクしながら傍に行くと、押し付けるようにそれらを手渡される。
「ほら、医者だろうが何だろうが好きにやれば」
ドキドキしながら白衣を身にまとい、聴診器をカッコよく首にかけてみた。
「ねっ、どう? 医者っぽい?」
「ま、いいんじゃないの……」
俺の姿を見て、妙にどきまぎしたタケシ先生の前に跪き、右手をそっと握りしめてあげる。
「周防さん、今日はどうされましたか?」
「えっ!? あ、その……」
長い睫を伏せながら慌てふためくその様子は、普段落ち着き払い患者を診てる医者とは、全然思えない。
(ああ、すっげぇ可愛い。イタズラしたいんですけど!)
「顔がほんのりと赤いですよ。熱があるかもしれません、胸の音を聞いてみましょう」
「(*・-`ω´-*)ゞやらなくても……」
何故か胸元を押さえて、イヤイヤを思いっきりアピールした。しかしだね、しっかりと聴診器を渡されてる手前、使わないワケにはいかないでしょ(笑)
「医者のいうこと、ちゃんと聞いてくださいね周防さん」
「(。・-_-。)……分ったよ」
仕方なさそうな顔して、シャツのボタンをもぞもぞ外していくタケシ先生。
頬を染めて時々上目遣いで、こっちを見てくるんだけど、んもぅお色気ありすぎて、困ってしまうんだ!
ヨダレを垂らさないように、ゴクリと飲み込む。
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