120人が本棚に入れています
本棚に追加
「えっとぉ、白衣の似合うタケシ先生なら、ナース服もアリかなって思って」
太郎の言葉に、思い切り顔を引きつらせるしかない。何を考えてるんだ、コイツは――
額に手をやり呆れ返ったときに、スマホがLINEの通知を知らせるべく、着信音が鳴った。
相手は、涼一くん。向こうも桃瀬から、サンタのミニスカコスチュームをプレゼントされ、困っているとのことだった。
(このやり取りは、桃瀬画伯画集のお題クリスマスにて掲載)
首謀者は誰だ――?
微妙すぎる空気が流れる中、鋭い視線で太郎を見ると――
・・・・・Σ( ̄⊥ ̄lll)明らかに困った顔をしている。
喜んでない姿を見て落ち込んだのか、はたまた怒っている俺を恐れているのか。
「ね、それ着てみてよタケシ先生」
一度だけ俯いて、何か考えついたのか俺を見つめながら、顔を真っ赤にさせつつ、ものすごいお願いをしてきた。
だったらそのものすごいお願い、叶えてやろうじゃないか!
「着てやってもいい。ただし、お前がまずコレを着たらな」
椅子から立ち上がって太郎の目の前に跪き、体にナース服をあててやる。
「なっ、何でだよ?」
大きめなサイズなんだろう、コイツでも着られそうだ(笑)
「何でって、決まってるでしょ。看護師志望のお前にピッタリじゃないか」
ナース服を押し付けるように手渡し、冷たく背中を向けた。
「お前が着ないなら、俺も着ない」
つか、恥ずかしすぎて死んじゃうレベルだからな。絶対に着られないだろ!
そう、思ったのに――
最初のコメントを投稿しよう!