素敵な夜の始まりに…

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2人で顔を見合わせ、笑い合っていると机の上に置いてあったスマホが 振動する音が聞こえてきた 画面を見ると、母からの着信で急いで通話ボタンを押す 一応、帰りが遅くなることは連絡済みで、母も了承していたはずだけど もしかして、遅すぎるとか…? 「もしもし、お母さん?」 『あ、ス-ちゃん?今、まだ学校?』 「うん、まだ学校。どうかしたの?」 『ううん、どうもしないんだけど、帰ってきたらそのままミケちゃんと一緒にお家に来て頂戴ね』 「わかっ……え?ミケ、と?」 『うん、そう。ミケちゃんと。じゃあ、待ってるからね』 そう言うと、母はバッハハ~イと陽気に素早く通話を切ってしまった 耳元からは、無機質なツ-ツ-という音だけが聞こえる なんでミケと一緒だってわかったんだろう… さっき、遅くなるって電話した時、私まだ何も言ってなかったのに 母親の、勘? 不思議に思いながらも、スマホを鞄のポケットに入れていると遠くから人の足音が聞こえてきて、勢いよく教室の扉が開いた 少し息を切らしながら、顔を覗かせたミケ 「菫ちゃん、ごめんね遅くなって。帰ろうか」 「もう、大丈夫なの?」 「あとは、先生がやってくれるみたいだから。 小鉄さん、円さんありがとうございました。じゃあ、行こう」
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