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無駄なものがない、シンプルな道路。
BGMは程よい音量で、時々口ずさみながら。
右に左に緩やかに、時にキツくカ-ブしながらの下り道を、ひたすら走れば見えてくるあの場所。
限りなく広がる空と海を隔たる水平線が見えてくれば、あの場所まであと少し。
自然とアクセルを踏み込む足に力が入る。
だけど、焦らない焦らない…。
『P』のかんばん標識が見えてきたら、左にウインカ-を出しながら徐々に本線から抜け出しスピ-ドを緩めていく…。
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「カプチ-ノ、1つ」
車を駐車場に停め、パ-キング内にある小さなカフェで飲み物を注文し、きめ細かい泡がたっぷり乗ったカップを受け取ると、奥のカウンタ-席へ移動する。
このカフェがある小さなパ-キングは、高速道路のパ-キングでも規模が小さく
設備も最小限しかない。
トイレと自販機、売店も併設している小さなカフェ。
これだけ。
でも、ちょっと休憩するぐらいならこれぐらいで十分だったりするし、何より小さなカフェと言えども、淹れるコ-ヒ-の味はとても上質で、疲れた体を一気に
ほぐしてくれる。
そして、ここの一番の自慢。
それは、このカウンタ-からの眺め!
大きな一枚ガラスの向こうに広がる、大きな大きな海!!
邪魔するものが何もないから、たまに本当に吸い込まれたように意識を失ってしまう。
それぐらい、凄い景色でお気に入りの場所。
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