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  『そぅいぇば暖炉空だったな 夜は寒く為らないか心配だな』 ケロットは庭と玄関を往復しながら小枝を集め始めた 玄関扉を開けっぱで座り膝に頬杖付いて観てた奥は何が始まるのかワクワク顔 『一々口に銜えるのだりぃな 前足で持てねぇかな モノは試しだ』 ケロットは覚束無い足取りでトテトテと 人の様に いゃ 子供の様に小枝を拾いキョロ〃見回し歩き拾いと抱え集めていた 観ていた奥はホッコリ顔で 手指をワキワキさせながら抱上げる チャンスを窺っていた ケロットが小枝を4つ拾い5つ目を拾おぅと屈むと1つ小枝を落とす 気付かずキョロ〃して又拾い1つ落とす振り向いて先程落とした小枝を見付けて拾おぅとした時 蹴躓いて全て投げ捨て俯せに転んだ 行動が水泡に帰した事に項垂れ動かないケロット 中々動かないケロットを心配に為った奥は抱上げる 「小枝が沢山欲しいのね?」  コクンッ と頷くケロット 奥は人差し指を立てる 淡い桃色の光が指先に灯ると 小枝が南瓜大位集まり奥の後ろを浮いて着いてくる 家の中に入るとケロットを下ろして 「何処に置いて欲しいの?」 ケロットは暖炉の前に座る 「暖炉に入れて良いの?」 頷くケロット 「何だ寒いのか? 今点けてやるからな」 頭を振る 「パパ違うみたぃ ねぇ ジェフリーちゃんさっきのパパにも見せてあげて♪」 暖炉から小枝を5つ拾いケロットの前に置きながら 「さっきはちょっと失敗しちゃっただけょ頑張って♪」 「何が始まるんだ?」 「此の子可愛いのょ お人形さんみたぃ♪」 『あ… さっきの手のワキワキは そっちか…』 4つ拾い5つ目を拾うと1つ落ちる 『やっぱり持ちきれないか…』 実は気付いてはいたのだ 只拾う位置より落ちる位置が後足に近く拾えないだけだった なので1度通りすぎ円を描き拾うのだが やはり脇から1つ落ちる 今の体格では此れが限界 「やはり魔の者は人に近い動きが出来るのだな」 「知ってらしたの?」 「確証は無かったけどな もぅ少し大きく成ったら俺の仕事に連れて行けそぅだな♪」 「ダメよ!? ジェフリーちゃんを危険な目に遭わせるなんて…」 ケロットを サッ と拐い上げ旦那から遠ざける 「フルーツハントの時だけだょ 俺だって大事な看板息子を危険な所へ連れてく気は無ぇよ ママの考えはお見通しですよ~♪」
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