好きな人の、好きな人

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「でも、残念だったね。彼女いるんだ楓くん」 「……うん。凄く綺麗な人だった」 遠くから見ただけだからハッキリとはわからないけれど、多分楓くんと同世代の人。 私みたいな、世間知らずの高校生が入れる隙なんてどこにもない。 「だって楓くん、カッコいいもん。彼女がいない方がおかしいと思うし」 「はいはい」 別に彼女との仲を壊したいだなんて思っていない。 ただ、好きでいたい。 このまま、たまに会って話をする関係でいい。 神様なんて本当はどこにもいないって、わかってるけど。 それでももし、どこかに神様がいるのなら。 お願いします。 この想いだけは、奪わないで下さい。
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