第3章

18/23
前へ
/171ページ
次へ
「あの・・・・・・」 「はい。何でしょう?」 恥ずかしそうに 潤んだ目で ウェイトレスが 貴文さんに 視線を送るのを見て ため息がでる 「あの素敵な方、恋人はいらっしゃるんですか?」 これで五人目だ モテすぎなんだよ 貴文さんに 指輪を 贈ってしまおうか 「はい。いらっしゃいます」 俺だけど 月とスッポンですけど 恋人なんです 「愛人はいらっしゃるんでしょうか?」 「は?・・・・・・いや、其処までは」 愛人・・・・・・ 居ないよな? いや、でも 俺じゃ 貴文さんの体力に 付いていけてない 物足りないって 思われて 他の人に手を出されたら どうしよう? 「失礼します。クリスマス限定ケーキは如何でしょう」 渋いダンディーな 男性が にこやかに 聞いてくる 「うわぁ、美味しそう」 「ありがとうございます。ショコラキャラメルは、男性の口にも合うよう甘さを控えてございます。是非、ご賞味下さい」 「いや、でも。仕事で来ておりますので、ケーキは遠慮させて下さい」 「中山より、木山様にクリスマスサービスを提供するよう申し使っております。是非、ご感想をお願い致します」 え? 中山さん ありがとうございます 睨んで ごめんなさい 「ありがとうございます。早速・・・・・・えと」 ダンディーさんが 俺の前に座って ニコニコと 笑ってらっしゃる 「すみません。私の作ったケーキに可愛いらしい反応を頂けたので、つい」 「ああ、すみません。席を立たず座ってらして下さい」
/171ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2148人が本棚に入れています
本棚に追加