第3章

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もう感じ過ぎて おかしくなりそうだ 「愛してる。瞭、愛してる」 耳元で囁かれて 背中がゾクリと 震える 「瞭悪い。瞭の表情が見てぇ、足開いてくれ」 優しい声なのに 征服されそうな 欲望に満ちた目で 見下ろされて 考える前に 足が開いていく 「俺の背に腕を回せ。指入れるぞ」 貴文さんの指が 潜ってくる 「うぁッ」 キツい 辛い 息が詰まって 貴文さんに 縋り付いた 「瞭、瞭。愛してる」 何度も 何度も 囁いてくれる 貴文さんの声を聞いて 胸が熱くなる 「俺も、俺も愛してる。貴文さんを愛してる」 泣きたくなるくらい 優しいキスを されながら 心から 幸せだと思えた ゆっくり 貴文さんが 俺の中に 沈んでくる 「お腹が辛いか?」   辛い 辛いけど 「んっ、手。貴文さんの手」 手を繋いで欲しくて 伸ばした手に 貴文さんが 指を絡めるように 繋いでくれた 「やべえ、糞ッ。凄ェ可愛い、お前可愛い過ぎる」 「貴文さん、貴文さんッ」 深く 深く沈んでくる 貴文さんを感じて 貴文さんの手を 強く握り締める 目の前が白く霞んで 弾けていく 幸せで、幸せで 心が満たされて 貴文さんの体温を 感じながら 深い眠りに誘われた
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