第4章

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横川さんが本命で 斉藤さんが愛人 横川さんは ただの噂だけど 斉藤さんは 本当に 貴文さんの 愛人じゃない ・・・・・・よな? 「瞭ちゃん聞いてる?」 「え・・・・・・何?ごめん。ちょっと考え事してて、聞いてなかった」 「んもう、瞭ちゃんにとってアタシの存在って、その程度なのね」 ・・・・・・ コイツ、無視して 良いよな 「こらこら、知らん顔するんじゃないの。俺外回り行ってくるから、飯外ね」 「分かった。気を付けて」 もう大丈夫だと 言ったのに 俺を心配して 声を掛けてくれる きっと桜田は 彼女にも 優しいんだろうな 「木山さん。相席宜しいですか?」 食堂で 声を掛けられて 見上げたら 宮脇さんが にこやかに微笑んで 立っていた 「勿論です。どうぞ」 「ありがとうございます。あの、気のせいだったらすみません。何か困り事でもあるのでは?」 え? 俺、そんなに 顔に出てるかな 「ぶはっ、くくく、すみません。顔を触る仕草が可愛らしくて、少しだけ、木山さんに元気がない気がしたんです」 うーん 宮脇さんの雰囲気が 爽やかだから 笑われても 嫌みを感じない 「ほら、また悩んでる。俺が相手だと、相談も出来ませんか?」 「あ、いや、相談出来ないとかではなく、本当に下らないことなんです」 こんな爽やかな人に 「愛人欲しいですか?」 とは、聞き難い 「しつこくてすみません。実は、俺に悩みがあるんです。酒の力を借りないと言えそうにないのですが、付き合って貰えますか?」 「勿論ですよ」 「では今夜でも?良かった。楽しみにしてます」
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