第4章

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あ、そろそろ 7時になる 「あら~?瞭ちゃん今日はデートかしら」 「違いますよ。飲みに行く約束があるだけです」 「はあ!?飲むって、瞭ちゃん酒弱いだろ。部長が一緒なのか?」 貴文さんが こんな早い時間に 帰れるわけ ないだろう 「違う。総務の宮脇さんと」 それに 俺は相談に 答える側だから  付き合い程度にしか 飲まなくて 良いだろう 「あー、もう瞭ちゃんは。分かってなさ過ぎ!帰ったらメールして、それと、何かあったら電話しろよ」 桜田が珍しく 真剣な顔で 怒ったように 言ってきた 「うん?・・・・・・分かった」 心配症だな 家に帰ったら メールを送信して 無事を知らせるか 「俺、この店でよく飲むんです。飯も美味いし、ゆっくり出来るんですよ」 中に入ったら 落ち着いた雰囲気の 店で 女性客も多い 「鍋料理がメニューにあるんですね」 「もつ鍋が最高に美味いんです。注文して良いですか?」 「はい。料理はお任せしますよ」 ビールを一杯だけ 注文して グツグツ煮え立つ もつ鍋を口に入れたら 「美味しい。これ、凄く美味しい」 「でしょう?この店の大将は、元々屋台をしてたんです。ラーメンも美味くて、食べに来るんです」 屋台から 店を構えたなら 料理が美味いのも 納得出来る 「俺、好きな人に、告白しようと思うんです」 「へ・・・・・・?あ、片思いの相手にですか?」 しまった 相談があるって 言われてたのに 料理に夢中に なりすぎた
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