第4章

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「見てくれる?瞭君の携帯電話の着信履歴を」 「着信履歴?」 何・・・・・・これ 凄い数の 着信がある 中でも 一番多い名前が 「・・・・・・貴文さん」 「彼、瞭君を守れなかったと悔やんで、酷く苦しんでるの」 え・・・・・・? 「拒絶しないで会ってあげてくれる?自分の無力さに苦しんでる彼を助けてあげられるのは、瞭君だけなの」 「俺、だけ?」 「そうよ。彼が誰よりも大切にしてる瞭君にしか、出来ないわ」 『 愛してる』 優しく囁く声が 頭の中に 響いてくる 「貴文さん・・・・・・貴文さん。貴文さん」 優しい目で 優しい手で 俺に触れる人 貴文さんが ゆっくり 近付いて来て 俺の前で、跪いた 「瞭、守ってやれなくて、怖い思いをさせて悪かった」 「違う!貴文さんは悪くない」 「俺が悪い。俺は、恋人も守れねえ最低な男だ。だが、それでも瞭が好きで、今度こそ守ってやりたいと思ってる」 真っ直ぐな目が 強い眼差しが 本気だと 伝えてくる 「瞭が他の奴に恋をして、俺を忘れても守り続けて良いと、許可をくれるか?」 「嫌です」 何で・・・・・・ 「分かった。悪いが、勝手にお前を守らせて貰う」 「嫌だって言ってるんです。何で俺が他の人に恋をすると思うんですか?俺のこと嫌いなら」 他の男に 抱かれた俺が 嫌いになったなら 汚いなら そう言ってくれた方が   「好きだって言ってんだろッ!俺は、瞭以外の奴は要らねえんだよッ!守ってやれなかったのに、好きなんだ」
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