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純は何度もそう言って、晃司に頭を下げた。
「くどいっ!
お前に何を言われても、俺のやり方はかわんねー。
アキは絶対に俺のものにする」
「どうしてだよ!
にーちゃんはどうしていつも、俺の大切なものを奪って行くんだ。
アキに何かしたら、俺はにーちゃんでも許さない。
俺は絶対にアキを守ってみせる」
純はそう言うと、テーブルの上に封筒を置いて部屋を出て行った。
晃司はため息をつき、テーブルの上の封筒を手にした。
「退職届けか…。
アキのために、俺も仕事も捨てるって言うのかよ…」
晃司は退職届けを破ってゴミ箱に捨てた。
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