second X'mas

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何のためにホテルと問えば、朝まで飲める店を探すよりも手っ取り早かったからと言う。 「家のが色々楽で良かったけど、勝手に連れ込んだら後で怒られそうだったから」と笑われれば、もうそれ以上突っ込む気も起きない。 冷蔵庫の中には途中で買い込んで来たのだろうお酒がびっしり並んでいて、この男は本気で馬鹿だと思った。 「あんたもシャワー浴びて一回酒抜いて来いよ」 と、すっかり正気に戻ったらしい男は、さもそれが当たり前のような顔で言ってのけた。 馬鹿らしい。 どうやら本気で、飲み友達という扱いだ。 微塵も女を意識していなさそうな男を相手に、私を抱く気があるのかないのか、服を着て出てくるかどうかなどと考えを巡らせた自分が本当に嫌になる。 それならそれでと開き直って、いやむしろどうでも良くなって、言われた通りにシャワーを浴びた。 明日、出勤前に家に帰れるかどうか分からない。 万一のことを考えて服が皺になるのを避けるため―― 「短ッ!」 備え付けのバスローブは膝が見える丈だ。 けどもう、どうでも良い。 全くその気のない男の前では、どんな挑発的な恰好でいようときちんと整えていようと大差ないのだから。
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