second X'mas

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付き合ってもいない男とセックスに及ぶ時、大事なのは気持ちよりも雰囲気だ。 今ならこの男に抱かれてもいい、抱かれたいと思わせるムードを相手が作れるかどうか。 流されるままに身体を重ねることが、なかったわけではない。 今この男に、そういう空気を作ろうという作意は全く感じられなかった。 むしろさっきから、そうなることを避けるように空気を台無しにしてくるのは向こうの方だ。 なのに。 「あんたイイ女なんだけどな、半分だな」 と、こっちが気付いたことを悟ったのか、男は自嘲する。 「ちょっと……本気でインポが心配になって試したんじゃないでしょうね」 「だから、言葉選べって。心配しなくてもちゃんと勃つしあんたは十分魅力的だし、今は酒のせいだから」 「適当なこと言って……抱く気もないくせに」 近付いたままの距離で、交わす言葉にはムードどころか品性すらない。 「あんたこそ」と、煙草をもみ消した彼が腰に手をまわした。 自然に引き寄せるままに膝に乗る私は、もらったばかりの煙草をもう一口吸い込む。 「セフレ友達に取られて、欲求不満なんじゃないの」
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