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高島先生が、転校生だと紹介をした。
朝に出会った、優斗だった。
優斗は、俺を見つけて、うれしそうに笑った。
先生は、アメリカから、引っ越してきて、日本のことが解らないことが多いから、教えてあげるようにと言っていた。
席は、窓際、俺より、斜め前、優斗は、授業が終わると人に囲まれていた。
朝方の店先での挨拶のかけ具合から、誰にでも話しやすいということがわかっているらしい。
高学年の人もみにきて、教室は、盛り上がっていた。
僕には 関係ないとふらりと外へでると奏が ひらひらと手を振っていた。
久本 奏は、テニス部の友達で、話が合う。
「綺麗な転校がきたんだって?」
「ああ。綺麗なコだよ。」
「受けっコだって、目付けられてるから忠告しといてやれよ。それにおまえと歩いてたってことで学園中の噂の的だぞ」
「…」
「…なんで一緒にいたんだよ?」
「駅内で、座り込んでたら、声かけてくれたんだよ。」
「また やられたのか?」
「…」
「だから一本早く出ろっていっといただろ?俺が迎えにいこうか?」
「大丈夫だって。奏は、反対方向なんだから無理だろ」
「…無理すんなよ。」
「ああ。」
返事を返して、時計を覗いた、次の授業が始まる時刻になろうとしていた。
教室に戻り、席に着くと、優斗がこっちを見ていた。
休み時間中になると、視線がいたくなる。
話てる相手より僕を見ているようだった。お昼休みになって、奏の所にでも逃げ出そうとお弁当を掴んだ。
「ねぇ、俺と弁当を食べよう。」
いきなりのそれも男の子からの申し出に、顔が引き攣り、回りからは、悲鳴に似た声があがった。
とうの優斗は、笑っているから、そんな変な意味じゃないそうおもうんだけど…。
「…」
「いいだろ?朝助けてやったし」
「…はい。」
負けた…瞬間的に思ったことだった。
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