第1章

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高島先生が、転校生だと紹介をした。 朝に出会った、優斗だった。 優斗は、俺を見つけて、うれしそうに笑った。 先生は、アメリカから、引っ越してきて、日本のことが解らないことが多いから、教えてあげるようにと言っていた。 席は、窓際、俺より、斜め前、優斗は、授業が終わると人に囲まれていた。 朝方の店先での挨拶のかけ具合から、誰にでも話しやすいということがわかっているらしい。 高学年の人もみにきて、教室は、盛り上がっていた。 僕には 関係ないとふらりと外へでると奏が ひらひらと手を振っていた。 久本 奏は、テニス部の友達で、話が合う。 「綺麗な転校がきたんだって?」 「ああ。綺麗なコだよ。」 「受けっコだって、目付けられてるから忠告しといてやれよ。それにおまえと歩いてたってことで学園中の噂の的だぞ」 「…」 「…なんで一緒にいたんだよ?」 「駅内で、座り込んでたら、声かけてくれたんだよ。」 「また やられたのか?」 「…」 「だから一本早く出ろっていっといただろ?俺が迎えにいこうか?」 「大丈夫だって。奏は、反対方向なんだから無理だろ」 「…無理すんなよ。」 「ああ。」 返事を返して、時計を覗いた、次の授業が始まる時刻になろうとしていた。 教室に戻り、席に着くと、優斗がこっちを見ていた。 休み時間中になると、視線がいたくなる。 話てる相手より僕を見ているようだった。お昼休みになって、奏の所にでも逃げ出そうとお弁当を掴んだ。 「ねぇ、俺と弁当を食べよう。」 いきなりのそれも男の子からの申し出に、顔が引き攣り、回りからは、悲鳴に似た声があがった。 とうの優斗は、笑っているから、そんな変な意味じゃないそうおもうんだけど…。 「…」 「いいだろ?朝助けてやったし」 「…はい。」 負けた…瞬間的に思ったことだった。
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