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隼人は恐らく自分に危害が及ぶものでは無い、と何処かそう確信付け次にはさっきの傘と同様ツンツンとつついていた。
案外、隼人は怖いもの知らずなのかもしれない。
「んん....」
暫く隼人がつついていたからか、隼人の目の前にいる"モノ"は小さく、本当に小さく声を上げた。
幸い隼人は聴覚をも人並み以上にはそこそこ優れているのでその声に気づき「あ、」と小さく声を発し反射神経なのから思わず手を引っ込めようとした。
が、
「あれ...君、誰?」
「喋った...」
目の前のモノ...いや、者はとっさに隼人の手を掴み隼人を訝しげにじろりと見た。
その目は黄色に輝いている。
しかし肝心の隼人は目の前の者が有機物だったのか無機物だったのかさっきまでわからなかった為「喋れるって事は人間だったのか...」と何処か納得がいったように小さく頷いてる彼は人間だったという事がわかりまた、新たな疑問が生まれた
そう、例えば、何故こんな雨の中道のど真ん中で倒れているのだろう。とか人間なら誰しも思いつく疑問を無論彼も思っていた。
会話のキャッチボールなんて存在していなく、隼人の目の前にいた者は隼人の失礼とも取れる言葉をさして気にせずまた口を開いた。
「お腹...空いた...」
その弱々しげな声は隼人の頭の中に小さくこだましそして、消えた。
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