第1話 赤の少年と出会う

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そんなじとりとした疑心感に相手は気づいているのか気付いていないのかわからないが「それじゃあ僕から名乗りますね!」と言葉を綴りながら変わらず明るい口調と声で名前を名乗った。 「僕はピュロス、よろしくね!...あ、お願いします!」 ハキハキとした声でピュロスと名乗った名前は意外に男っぽい名前だった。...というか外国人なのか...? ピュロスさんは声が結構高かったので女かと思ったが実際の性別はどうなんだろうか。 一人称は僕だったしもしかしたら男、なのかもしれない。 そんな見解は余所にピュロスさんが「君は、君は?」と俺の名前を聞く事を催促してくる。 相手の名前を聞いたのに自分も名乗らないなんて失礼な事を流石に俺はしない。 「俺は隼人、藤本隼人だ。」
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