第1話 赤の少年と出会う

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「....え?」 隼人は傘から伝わる振動に思わずピタッと立ち止まってしまった。 この振動はなんだろう、と目の前にある筈のモノが目を開けないが為に視えず、隼人は思わず眉を寄せた。 たまに、傘の先端になにかぶつかる事は多々あった。 それは石だったり、棒だったり、はたまたサッカーボールだったり。 だけど今、隼人の傘越しに触れたものはもっとこうボスっと音がしていた。 「柔らかい...?」 そう、例えるならば布のようなそんなもの。 石や棒、サッカーボール特有の硬さはまったく無く布や布団、生き物の様なそんな感触が隼人には伝わっていた。 「...んー...?なんなんだよ...」 眉を寄せていた隼人は頭の中で少しばかりの好奇心を抑えながら、再び目の前のモノを軽く傘でつっついていた。
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