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「春花ぁ、肉まだぁ」
「あ、呼ばれた。それじゃ頑張ってね」
肉を焼く志田君と丸尾さんに手を振って新子の元へ向かう。
「お待たせ」
「待った。
今回の肉美味しいよね」
「ホント。ビールが進む」
「だね」
おにぎりも作ってあり、結構満腹になった頃。
みんな程よくアルコールが回り始めたのかグループがばらけ始め、課が違う人ともポツポツ交流が始まった。
「あ、ほら懐かしい」
一つのグループが川に小石を投げてその石が何段跳ねるか遊び始めた。
「小さい頃よくやったよね」
「あ、主任がやってる」
しかも超~~~真剣にやってるっぽいのがウケルんだけど。
「お!なかなかやりおる」
「何その口調」
新子に突っ込まれる。
「にしても主任の周り何気に女子多くない?そしてボディタッチが激しくない?」
「あ~~。主任私服姿かっこいいもんね。スーツもいいけど。
でも、なんで若干温かいこの季節に長袖なんだろうか」
「寒がりなんだって」
「寒がり?」
「前に一度そう言ってたけど」
「そう?なんだ・・・でも、まイケてるからいいけど。
ちょ、睨まないでよ。ただイケてるって言っただけじゃん」
「睨んでないし」
グイっとビールを飲み干す。
「おかわり貰ってくる」
サーバーを準備してくれているから、ビールが美味しい。
「俺にもくれる?」
にょきっと飛び出た手にビクっとなって振り返ると主任がうっすら汗をかいて立っていた。
「お疲れ様です」
さっきの光景を思い出して面白くなかった私は、ぶっきらぼうに挨拶をする。
「何?ご機嫌斜め?」
「そんな事ないです。美味しいビールのお蔭で上機嫌です」
「そうは見えないけど」
「そう見えないのは気のせいだと思いますけど」
「やっぱり不機嫌」
カップをひったくってビールを注ぐ。
「はいどうぞ」
「一緒に飲まないか?」
「結構です。
ほら、みんな待ってますよ。
子供みたいに馬鹿みたいにはしゃいで、見っともない」
口から出るのは可愛くない言葉たち。
「やきもち?」
「何がどうなったらそうなるんですか」
ニヤニヤと笑う主任。
ムカツク。
「別に主任が何してても全然焼きませんし!」
「そう?俺ならやくけど?志田と二人で楽しそうにしてたりとかされると」
「なんで志田君が出てくるんですか」
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