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僕はポケットから鍵を取り出し、黒岩くんに投げた。
「それ、理事長室の鍵!理事長室の引き出しの鍵もついてるからそれを開けて書類を生徒会長に渡して!」
指示を出す。
「えっえぇ?」
僕はさらに続ける
「いいか、必ず会長に渡したら、副会長にこう言え、『萌伏理事長代理が渡したい書類があるから、速攻取りに来い!』って長女に連絡しろって!」
必ずやれと、強く念を押す。
走り出す僕に、黒岩君は、わかりましたと声をかけた。
急げ、急げ、急げ!
駐車場に止まっている車に乗りエンジンをかける。
最初からフルスロットルで行く。
最速で走れば…30分。
この時間をロスにはさせない…。敵にあなたを渡さない。
待っていて、必ず助ける。
必ず。
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