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「こっっこれ…いっっ以上は…無理…。」
下を向き耳まで真っ赤にした貴方を誰よりも愛おしいと思うことは罪ではないはず。
だから、貴方が出来ない分を僕が引き継ぐ。
唇が離れると僕と貴方を繋ぐ銀色の糸が見えた。それを唇ごと舐め取って僕は笑った。
「待ってて、少し男としての話をしてくるから。」
僕を見つめる瞳が名残惜しくて、頬にチュっと音を立てて僕は鳥を追った。
鳥は、小さな体を更に小さくしてキッチンの前にいた。
「コラ、鳥。僕に何か言うことはないの?」
「鳥ジャナイ、よーさんダ。」
鳥はゆっくりと振り向き僕を見た。
おい…この目は、まさかの…
「嫉妬…?」
「ウッサイ、ナンダオ前!武チャンハ、よーさんダケダッタノニ。何デオ前イルンダヨ!」
「まさかの…これかよ…。お前、餓鬼か。」
鳥は、キッと僕を睨み
「よーさんハ餓鬼ジャナイ!ようむダ。」
「ヨウムだろうが鳥だろうが、今のお前はママをとられた餓鬼そのものだよ。」
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