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「少し冷やっとするからね。」 患部に湿布薬を貼り付けると、静流君はひゃっと小さな声を上げた。 背後でガタっとかボカっと音がしたけれど、ヤッパリ見てはいけなさそうなのでやめた。 足首を固定するようにテープを巻きつけた後、俺はニッコリ笑って 「これが、一番大事かな?」 傷ついた足首に手をかざして…ゆっくりと撫でる様に動かしながら 「ちちんぷいぷい…痛いの痛いの…遠いお空へ飛んでいけ!」 そう言いながら、何かを遠くへ放るような動きをして見せた。 「お母さん!」 体に何かがぶつかって来たと思った時には遅かった…そのまま強く頭を打ちつけて 意識…が……。
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