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side O 「お母さん!」 しーちゃん…静流君のことね とにかく、普段のしーちゃんには有り得ないほどの、激しいタックルを佐野さんにかまして見せた。 みんな動けずに呆然と身守るしかないなんて…。 情けねー。 しーちゃんは、しっかり佐野さんをホールドしたままその場を離れずにいる。 黒岩君を見れば、辛そうな顔をして動けずにいるし…。 というか、彼が、しーちゃんの事で動かないなら、待つしかないのかな? ポンポン 優しく背中をあやす音が聞こえた。 「大丈夫…大丈夫だよ。」 優しく…優しく。何度も、何度も…佐野さんは繰り返す。 「武チャン…良ク、手術前ノ子供二シテタ。」 よーさん…君の眼差しが一番冷静だよ。 「武チャン二任セテ、茶シバコーゼ!」 そう言うと、トテトテとキッチンへ歩いて行った。 なっなんか、カッコイイよよーさん。 黒岩君は呆然と鳥が喋ってる…と呟きながらツッキーに引きづられていっった。
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