24人が本棚に入れています
本棚に追加
(おまけページ)
道星に「好き」だとか、そういった類いの言葉を言っても相手から好きだと返ってくる事は無い。
返って来ないけど、そーゆうこと言うと真っ赤になるから、俺にはそれが道星からの答えみたいなもの。
本人は自分が赤面してることに気づいてないみたいだけど、それがまた可愛いんだよね。
今日もいつもみたいにそんなやり取りをしてから執務についた。
途中で道星の姿が見えなくなったけど、また黒音にお菓子でも貰いに行ってるのかな?
しばらくして帰ってきた道星は、可愛い眉間にしわを寄せて、なんだか気難しいような、決心したような顔をしていた。
まだ執務終わってないけど、急ぎでは無いし明日に回して、お茶にしてしまおう。
いつもならご機嫌で甘菓子を食べるのに、今日はやっぱり元気が無い。
何考え込んでるのかわからないけど、仏頂面も可愛いなぁ。
見ていることに気がついて、道星に何?と聞かれる。
俺は思ってたことをそのまま口にした。
可愛いって言われて、気難しい顔からいつもの、むすっとした真っ赤な顔になる。
やっぱ道星はこうでなくちゃね。
「好きだよ」
なんて言ってもまぁ、返っては来ないんだけど。
…って、思ってたんだけど。
「優、キスして」
道星は相変わらず真っ赤な顔で俯きながらそう言った。
好きって言うのは恥ずかしいのに、そーゆうことは言えちゃうんだ。ちょっとズレてるところも可愛いなぁ。
道星の唇はいつも甘い。
比喩だけではなくて、いつも甘いもの食べてるから。
キスした後のこのなんとも言えない表情もすごく可愛い。
「ふふ、」
「好き」って言葉にはされなくても、道星が俺を大好きなことくらいわかるよ。
それに
ベッドの中ではあんなに好き好き言われてるし、ね。
もちろん道星は無意識だけど。
最初のコメントを投稿しよう!