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自分でも見違えるほど垢抜けて、まるでカタログに載っているモデルのようだ。
どうしてか髪質まで変わってしまったようで、つやつやと光って天使の輪ができている。
(たったあれだけのカットで、ここまで変化させるなんて、この人は魔法使いか?)
本気でそう思って、私は急いで鏡の中のシンさんに視線を移した。
その時、シンさんが顔をくしゃくしゃにして、少年のように屈託のない笑顔を見せた。
その煌めきに、私は軽く目眩を覚えた。
(ああ)
アリスが不思議の国へといざなわれた時も、こんな感じではなかったろうか。
私は踏み行った先にあった予期せぬ穴に、
すっぽりと落ちるように、
無防備だった自分を呪う間もなく、
あっけなく恋に落ちてしまった。
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