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聞きたい質問ほど喉に引っ掛かるもの。
躊躇するうちに、梨香子達はさっさと次の話題へと移っていく。
「小椋先輩も、篠田先輩が彼女持ちなの知ってるはずだよ」
「そうなの?でもあの勢いじゃ、セフレでもいいとか言いそうね」
セフレ。
その言葉にピクッと反応した。
彼女がいる篠田は、
私の心を必要としない。
彼にとって、私は何…?
「ねぇ、相原君。
男にとってセフレって何なの?」
腕組みをして突如名指しで切り込んだ私に、怯えた相原君の背筋がのびる。
「おお、俺に聞かれても!」
「男側の意見を聞かせて。
セフレの基準は?」
「か…彼女の他に寝る女?」
「なぜ彼女がいるのに寝るの?
何を求めてるの?」
この際相手は違えど、篠田に聞きにくいことを聞いてみる。
…タイプはまったく違うけど、相原君も“一応男”だ。
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