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「えと、単なる興味?刺激?
だからその、……あだっ!」
そこで梨香子が相原君の頭をはたいた。
「刺激って、何汚らしいこと言ってんのよ!」
「知らないよ、一般論だよ!
亀岡先輩が詰問するから」
「あら、単純な疑問よ」
決まり悪くよそいきの笑顔でごまかした。
だって、こんな惨めなサブの立場なんて初めてで、どうしていいのか分からないんだもの。
怜や過去の相手はみんな曲がったことは嫌がるタイプだったから、篠田は私にとって未知の生物だ。
「まあ美紀はセフレなんて無縁よね。小椋さんみたいに必死なのが陥るのよ」
「そんなことないよ。逆だよ」
この一応男、無邪気な顔で私に何度爆弾を落とせば気が済むのか。
「亀岡先輩みたいに自立してると結婚迫ったりしないじゃん?
男にとってはうってつけ…」
梨香子の二度目の雷で相原君の言葉はそこまでだったけれど、私を撃沈するには十分だった。
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