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翌週の金曜日は渡航まであと一週間を控え、課長の送別会が開かれた。
私が課長の傍にいると皆に何かと質問されてしまうので、わざと私達は距離を取り、離れた席で飲むようにしていた。
「ねぇ、美紀。決めたの?」
「うん……」
宴会場の隅の方の席で梨香子に付き合い、オレンジジュースを飲みながら遠目に課長を眺める。
「連休、どうするの?」
課長の渡航日は連休初日。
承諾なら、連休の旅行を兼ねて一緒にアメリカに来てくれと言われていた。
そして、空港で返事を聞くと。
「……正直、迷ってるの」
周囲の反応は様々で。
年齢も年齢だから結婚するだろう、とか。
いや亀岡さんがキャリアを捨てるわけがない、とか。
一方向に勝手に押しつけられないのは有り難かった。
「課長のことは好きだし、一緒にいればこれからもっと好きになると思う。
仕事を休職することも構わない」
「じゃあなんで迷うの?」
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