第10章

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どのぐらいの時間、肌を寄せ合っていたのか、時間の感覚がまるでないぐらい、離れてはすぐに引き寄せる。 何度も抱きしめては、唇を這わせる。 「武石く……ん」 髪の毛を触りながら、一瞬夢の中にいたようで、生身の声にビクンと反応。 「あ…一瞬だけ、寝てた」 「うん、私も寝てた。」 「青柳さん……」 「うん…?」 「一生大事にするから、ずっとそばにいて。」 「……うん。」 「絶対……離さないから…」 「うんっ」 涙声にも聞こえるその声は、夢の中なのか、現実なのか、まどろむ意識の中、彼女だけは離さないように、しっかりと抱きしめた。
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