969人が本棚に入れています
本棚に追加
どのぐらいの時間、肌を寄せ合っていたのか、時間の感覚がまるでないぐらい、離れてはすぐに引き寄せる。
何度も抱きしめては、唇を這わせる。
「武石く……ん」
髪の毛を触りながら、一瞬夢の中にいたようで、生身の声にビクンと反応。
「あ…一瞬だけ、寝てた」
「うん、私も寝てた。」
「青柳さん……」
「うん…?」
「一生大事にするから、ずっとそばにいて。」
「……うん。」
「絶対……離さないから…」
「うんっ」
涙声にも聞こえるその声は、夢の中なのか、現実なのか、まどろむ意識の中、彼女だけは離さないように、しっかりと抱きしめた。
最初のコメントを投稿しよう!