第10章

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いつか私たちが失ってしまった家族の形を、じょうくんと一緒に作っていけたらいいな。 そしたら、私の手も、魔法の手みたいになれるんだろうか。 二人が憧れる、あったかくて、 穏やかで、笑顔のあふれる家庭を、ゆっくりでいいから、隣にいるじょうくんと作っていきたい…。 「私もいつか魔法使いになれるかな…」 ボソっと呟くと、また手がギュッと握られた。 きっと、それは、大丈夫だよ、の合図。
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