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「ヤバイよ、それ。なんか会社なのに、女の顔になってるし。」
「えー…!どうしよう、これって好きな人の前でする顔じゃないよね?!」
「イヤイヤ、男の前なら逆にヤバイっしょ、っていうか、好きな人って!誰よー!なんであたしに教えないの?!」
あんまり声の大きな圭ちゃんの口を塞いでいると、圭ちゃんの切れ長の瞳が、私のうしろに一瞬だけそれた。
気になって振り返ると、
「お疲れ様です。」
といつもの人懐っこい笑みを浮かべる相澤さんが立っていた。
「き、昨日は遅くまでお疲れ様でした。」
武石くんの帰りが遅かったのだから、自ずと相澤さんも遅かったであろうと思い、労いの言葉をかける。
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