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「宮って、変な奴…」
放課後、隣に並んだ宮原にジョーが捨てる。
「‥はぁ?」
「だってさ、お前‥俺みたいな奴嫌いだろ?」
「うん、軽い奴は嫌い」
迷いなく答える宮に吹き出した。
「普通、そこは否定するだろ?」
「別にジョーに気を使う必要無いだろ?」
並木道、並んだ木々から沢山の葉が揺れて落ちる‥
露に濡れた葉が靴の裏に張り付いて歩きにくい‥
そのありふれた時間を俺は幸せだと思う。
「じゃぁな、また」
駅近く、上げた手を左右に振って別れを告げる。
宮は素っ気ない返事だけを残し、
駅に向かい、見えなくなった。
確認してから、駅のロッカーに向かいポケットから鍵を出して【69】番のロッカーを開けた。
これは俺の指定ロッカー。
必ずと言って良いほどこの番号を使う
携帯のロック番号とかね‥
69って、どうなの?って、こないだ宮が携帯を覗いて言ってた。
変態だなって(笑)
でも、意味があった
引っくり返しても69は69のまま。
どう転んでも、俺は変わらないって右肩上がりで前を向いて行くんだって決めてる。
ま、どっちでもいいか?
ロッカーに詰め込んだ鞄を取りだし、手にしていた方を詰め込んだ。
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