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トイレに向かい、着替えを済ます。
再度ロッカーに着替えを投げ入れ、鍵を掛けて駅から抜け出した
ーーー
「ジョー、待ってたよ?」
「あぁ、ごめんね待たせて」
「来てくれないかと思ってた‥」
不安そうに見上げるユミさんの肩に手を回して、覗き込む
「そんな訳ないでしょ?」
嬉しいと、顔を赤くして伏せる上‥
下がっていく温度に溜め息を着いた。
ユミさんは、ここらじゃそこそこ大きめなラウンジに勤めるNo.2だ。
出会ったのは、数ヶ月前、暇潰しに訪れたクラブで酔っ払って声を掛けてきた。
別に、水商売の女性が好きな訳じゃない‥
けれど、それなりに苦労もしてるし、華やかだし、第一束縛したりしないのが利点だと言える。
「ユミさん、俺が一緒で良いの?」
今日はユミさんの誕生日‥
店では大きく祝いをするであろう、そこに俺が向かった所で何の得にも成らないだろう‥
「‥うん、ジョーに祝ってほしい‥」
言っては、大きめのブランドバックから封筒を取りだし
「これ、使ってね」
受け取った手のひらごと、ジョーに巻き付くように身を委ね‥
まるで恋人を見るように目を輝かせた‥
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