吟恋詩

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side.?? ――気になる人が居る。 そう告げられたとき、僕は心底驚いた。 “恋愛”と言う概念に中途半端なこの少年 ……時任 吟。 まさか、恋を……ねぇ? 「なぁ聞いてんのか?」 はいはい、聞いてますよぅ。 「今一信用できん……」 信用出来ないなら相談しないでおくれよ。 「っ!……あー…すまん。」 くすくす…意地悪してごめんね? でも君の思案も分からなくもない。 だって…… 「あぁ、あの人は……男なんだよ……」 うんうん。それで? 「それで?って……それだけだよ。」 はぁ……あのね? 好きになるのに性別は関係無い。 其しか僕はアドバイス出来ないよ。 「う………いや…でもよ」 くどい。迷うってことは本気じゃない。と取れるよ? 「ッ!?わ、分かった。自分で後は詰めるよ。ごめんな時間とらせて。」 ま、良いってことだよ。 僕は此処で微睡むしか出来ないんだから、君たちが訪れて来なきゃ面白味がないんだ。 「あぁ、ありがとな。…… ウロボロス 廻蛇姫」 うん、またね。
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