第1章_空から落ちてくる美少女なんてありえない

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「――――ここが、俺の高校」  彼は顔を上げ、晴天の青空を深く見据える。  感慨深いような、なんだろうというような不思議な顔をする。そして深く息を吸い、また深く息を吐く。 「んんー…………いい天気だっ!」  大きく身体を伸ばし、正面を向く。彼の正面にあるのは、「特活高校」という看板のついた校門。今は珍しい黒の石材をぴかぴかに磨いた、光沢のあるゴージャスな校門。まるで大理石のようだ。  彼は一歩、足を前に出した。  そしてまた一歩、また一歩と踏み出す。  そう、彼の高校人生はここから始まろうとしている。
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