0人が本棚に入れています
本棚に追加
「君は……『絵幡 アキラ」君かな?」
「あ、はい。今日からこの高校に通うことになってる者ですけど……?」
アキラはなぜ睨まれているのかまだ分かっていないようだ。
すこし目線をずらした彼が見たのは、先生に続いて誘導されている、胸に花を添えた入学生たち。
あ、これはやらかしたな。と彼は思った。
「絵幡アキラ君、君は遅刻していることに気付いているか?」
「……今気付きました、ハイ」
「入学式後に職員室に来るように。今は後ろに並びなさい」
「ハイ……」
登校1日目。彼は当然の如くやらかした。
それをひそかに見ていた影が、二つ。
最初のコメントを投稿しよう!