Chapter1.始まりの町

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「仲良くていいじゃない……」 黙ってアイスコーヒーを飲んでいたヒナタが静かに言うと、それを聞いたユリは少し俯いて答える 「そう…ですね、いい人ですよ」 「ふふっ…貴方も良い人ね…」 「そう…ですかね… 私自身が良い人かは私にはわかりませんよ」 「…羨ましい…」 ズッとアイスコーヒーを飲みながら小さく呟くヒナタだが、ソルは話を変えるようにユリに質問をする 「そうだ、ルナさんは今どこにいる?」 「ルナ様はデンゲキシティで仕事で来てますね、ここの緑眼の森にある苔に覆われたグリーントンネルを進めば行けますよ」 「そうか」 そう言い終えると、ユリは立ち上がり、財布からお金を取り出すと、ソルにズイッとお金を突きつける 「では、そろそろ用事があるため私はこれで… ソル様、お金は渡しておきます」 「え?あぁ、別にいいって…」 ソルは断るが、ユリは無理矢理お金を受けとらせると、ユリはさっさと立ち去ってしまった 「行っちゃったな…」 「まぁあれだ、色々忙しいんだろ… 俺達も行くぞ」 「はい」 「えぇ…」 残された4人は、勘定をすませると喫茶店を後にすることにした 何故かヒナタはユリの姿が見えなくなるまでじっと見ていたが…
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