Chapter Final.太陽と月

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PM.12:47 3階【氷雪の間】 「…上は随分と賑やかだな…だが何時まで続くか…」 フリーズ団のボス、シダレは天井を見ながらふと呟く 部屋全体 いや、塔全体が揺れるほど上では凄まじい戦いが繰り広げられていることを 各階にいる人々に伝えているかのように揺れと何かの咆哮が聞こえる 雨時も、天井を見ながら呟き始める 「にしても何だこの…不吉な気配は… 上から感じるが一体…ん?八重…どうした?」 雨時が呟きながら、天井から再び視線を戻すと、何やら頭を抱えている八重に雨時が声をかける 雨時に声をかけられた八重は、頭を抱えながらも口を開く 「この…上から伝わってくるおぞましい気配に…この威圧感…… 忘れようにも忘れられない感覚… それを…俺は知っている…!」 「…おい八重、それって…」 八重の呟きに、イオリも目を見開きながら口を開く 何か心当たりがあるような彼らに、ただ一人 雨時は首を傾げるだけでいたが 雨時自身も、古城の頂上から伝わってくる、恐ろしい威圧感を感じていた…
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