Chapter Final.太陽と月

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レジェンドタウン レジェンドジムの屋根上 「知恵の実を食べた人間は旅人となった… アルカナの示す旅路を巡り、未来に淡い希望を抱いて… だが、旅人は知らない… 旅人が食べた知恵の実は、かつてアダムとイヴが食べた禁断の実… エデンのリンゴであるということを……」 レノンは、レジェンドジムの屋根の上で 旧約聖書をパラパラと読みながら、崩れゆく古城に向かって呟いていた 暫くして、レノンはパタンと本を閉じると再び語り始める 「一体僕は…どれだけ君に忠告すればいいのだろうか… そして人間は神を信仰したりしているが、そもそも神は本当に在るのか… だとしたら、神は人をどう思っているのだろうか… どれだけ信じて居ようが、神は非情… 人が死にかけていようが知らんぷりだ… そして… 人の道から外れた君は… 神なのか… それとも悪魔なのだろうか… 一体どっちなんだろうね…ねぇ… …"マアト"…?」 そう呟き、レノンは後ろを向いて立ち去ろうとするが ふと足を止め、振り返り古城の頂上を睨むように見つめる 「…気のせいか…? いや……不吉な何かが今…彼処から…」
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