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「……答え……ですか?」
河谷は何も言わずに忍を見つめた。
「あっ!生理痛が嘘か本当かってこと?」
河谷が深い瞬きをしたため忍はそれを返事と受け取った。
「本当です。先生は男だからこの痛みがわからないんだ。」
「じゃあ、そこに学年、クラス、番号、名前、あと今の時刻と症状書いて。」
「はーい。」
忍はボールペンを握り紙に添えた。
しかし気になる。
忍は顔を上げ河谷を見た。
「あのー……、なんで見てるんですか?見ていられると書きづらいんですがね。」
「いや、変なペンの持ち方だなぁ、と思って。」
「これは父親譲りのどうにも治しようのないものなんです。」
「ふーん。いいから早く書きなさい。」
絶対この先生合わない。
そう確信した。
忍はその変なペンの持ち方で名前を書いた。
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