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チョコポッキーよりイチゴポッキーが好き。
理由、ピンクだから。
――以上、そんだけー。
「おっ、なんか今日の忍いつもと違う。」
亜紀はイチゴポッキーを頬張る忍を見て言った。
「うん。今日乙女でしょ?髪の毛サラサラなの。」
「うー……ん、うん。サラサラってゆうか、まぁまとまってる。モシャモシャしてない。」
亜紀の褒め言葉でもない褒め言葉に気分をよくした忍は故意に髪の毛を手櫛でといだ。
それを見て亜紀は笑う。
「どうしたの急に?」
「べっつにー。まぁ女として身嗜みを整えるのは最低限のマナーかと思いまして。」
「いきなり変な子。」
亜紀は首を傾げた。
忍はわずかに頬を紅潮させたが、尚もイチゴポッキーを頬張っている。
「忍って本当においしそうに食べるよね。」
「おいしいんだもん。」
「嫌いなものとかないわけ?」
忍は小さく、うーん、と声を漏らし、
「タンポポ」
と答えた。
「は?……タンポポ?」
忍は平然とした表情で頷いた。
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