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走り書きで書いた番号を目で読み返し、間違いがないか確認してからメモ帳を返した。
「ありがとう。あとで登録しておくわ。
それと一つ約束して欲しいんだけど、私から必要な時に応じて貴方へ連絡いれるから、貴方からは絶対に連絡してこないで。」
「え!なんで?
困った時にアドバイスとかしてくれるんじゃないの?
恋愛相談にのってもらえるとばかり思ってたんだけど。」
「何でもよ。いい?絶対よ?
破ったらケチョンケチョンにされると思いなさい。」
黒魔術でボロボロにされている自分の姿が脳内に浮かび、身震いする。
「分かった。約束するよ。」
「素直で宜しい。
じゃあそろそろ時間だし、私は行くわ。この後用事があるの。」
何ていうか、自由人だよなこの人。
でも自己中心的とか、自分本位っていう嫌なイメージには感じないから不思議だ。
用事があるというのに、僕の為に
(本来は地味子ちゃんの為らしいが)
時間を割いてくれるなんて、いい人なのかなとまで思っている自分の心境の変化に驚いた。
のだが、
「またね、ワンコくん。
健闘を祈る。」
最後の最後までイヌネタを引っ張っていきやがりましたよ。
畜生。
やっぱりさっきのは撤回します。
僕は彼女のことが好きになれそうにありません。
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